ギャラリー「時」展示アーカイブ
ギャラリー「時」
展示アーカイブ

見えないケイイ。

紙布織家 山内 ゆう
会期 : 2022年7月1日〜8月16日


島根県川本町を拠点に活動する山内ゆうは石見地方の伝統工芸・石州和紙を糸にして織る紙布織家。紙布織の技術を活かして、人と時を共にした紙(カレンダー)から布を作り「時布 (じふ)」を展示いたしました。
自然を象徴する和紙を経糸に、先人の営みを象徴するカレンダー(空き家に残されたもの)を緯糸にして織る過程で、山内自身が受け取った両者間のけはいを表現し作品を制作し展示いたしました。

作家プロフィール

紙布織家 山内 ゆう。神奈川県出身。東京や京都で和裁、染織の技術を学び、島根県安来市の出雲織工房に入門。その後、地域おこし協力隊として島根県川本町に移住し、染織家として独立。地域の方々のご協力もいただきながら、石見地方に代表される石州和紙を用いた紙布織(しふおり)の制作を行う。

受賞歴

第53回島根県総合美術展 金賞 受賞
第54回島根県総合美術展 銀賞 受賞
第46回全国伝統的工芸品公募展 全国商工会連合会会長賞 受賞


「石州瓦の今」展

強さは美しさ。だから私の選択は石州瓦。

出展者:石州瓦工業組合
会期 : 2022年8月19日〜10月2日


オーストラリア・メルボルンの「CIBI」で行った展示と、東京代々木上原駅近くの「などや」で行った展示の様子や成果や近年の目立った施工事例を動画や写真、キャプションを準備して展示する。これに加えて、石州瓦の主要なメーカーの屋根瓦やタイル、食器、瓦製造に使用する石見の土や石、道具などの展示も行う。

石州瓦について

瓦は家を守る重要な建材です。石州瓦は100年以上家を守り続けた実績が多くあります。その秘密は島根の豊かな自然に隠されています。良質な石州の土、どこよりも高温で焼きしめる技術力。強固な瓦は厳しい潮風や凍てつく寒さ、台風にも負けません。強く長く使えることが家族を守り、社会のためになり、環境のためになり、やがて美しい風景をつくります。私たちのものづくりは変わらない。強さは美しさだ。
 

石州瓦とは

島根県西部(石見地方)の良質な土を使用し、どこよりも高温で焼き締めた世界一丈夫な陶器瓦であるため、潮風や凍結、台風などによる厳しい自然環境下でも耐えられる強靭な瓦である。屋根瓦や壁、床用の瓦(タイル)、食器などの製造を行っている。


HÏSOM(ヒソム)展

ゆっくり、ひっそり、こだわりある暮らしを楽しむこと

写真家・クリエイティブディレクター
エドワード・ヘイムス
会期 : 2022年10月28日〜11月27日


HÏSOM展は「ゆっくり、ひっそり、こだわりある暮らしを楽しむこと」という暮らしのコンセプト、HÏSOMにインスパイアされた展示です。HÏSOMという名前は、日祖という地名に由来していますが、日本語の「潜む」という単語とも似た響きを持った言葉で、ひっそりと佇むような存在をイメージした名前でもあります。都会を離れて自由に。知られざる新しい場所や新しい文化を見つけに。暮らしのなかにある小さな発見を大事に。自然の中にある豊かな色やテクスチャーを感じて。過去、現在、これからの未来のすべての中に、美しい発見がある。HÏSOMの世界へようこそ。

作家プロフィール

写真家・クリエイティブディレクター、エドワード・ヘイムス。東京⽣まれ。18歳で渡米し、ミュージシャン、編集者を経て、写真家となる。⼤手アパレルメーカーのカタログやブランド広告、建築写真、雑誌、書籍などを手掛けるほか、ファイン・アート・フォトグラファーとしての作品制作や映像制作、フードプレナーとして飲⾷店のクリエイティブ・ディレクションを行う。主な作品に坂本龍⼀や BECK等の海外アーティスト、アラン・プロスト、武豊等の著名スポーツ選⼿のポートレートなど。
 


Siita/漆板展 / From 京都

漆塗りウッドサーフボードから見える世界

堤淺吉漆店 専務
一般社団法人パースペクティブ 共同代表
堤 卓也

会期 : 2022年12月28日〜2023年1月15日


山と海、人と自然の関係性や価値を繋ぎなおすことを目的に、京都に拠点を置く3人の職人が協業して京都の山間部(京北/ケイホク)で作っているウッドボードを展示。
本展示&受注会ではSiitaや漆の特性、彼らの取り組みの展示を行い、本イベントでは想いを共に活動するフリーサーファーの石川拳大さんと映像作家の八神鷹也さんが手がけるサーフィンの原点である「アライア(木製サーフボード)」を題材に「原点回帰の旅」を辿るドキュメンタリー映画『OCEANTREE ~ The Journey of Essence ~』のEpisode.1と2を上映いたしました。

作家プロフィール

堤 卓也。堤淺吉漆店 専務/一般社団法人パースペクティブ 共同代表。1978年生まれ。北海道大学農学部卒。明治42年創業の漆屋の4代目。2004年より、日本でも数少ない漆の精製業者である家業に従事。文化財修復や伝統工芸など、現場のニーズに合わせた漆をきめ細やかに提供する。漆を育て収集する山側の「漆掻き職人」と、漆を塗る「塗師」の中間に立つ立場から、漆と人々の暮らしとの間に広がる距離感や、漆の生産量の減少に危機感を感じ、漆のある暮らしを次世代の子ども達につなぐ取り組みとして「うるしのいっぽ」を始める。「サーフボード×漆」「BMX×漆」「スケボー×漆」など、今までになかった取り合わせを通じて、漆との新しい出会いを提案。1万年前から日本の風土で使われてきたサステナブルな天然素材「漆」を、次の時代に継承するべきものとして、2019年6月、パースペクティブを設立。伝統の枠に囚われない漆の可能性と、植栽の輪を広げる活動を開始する。「うえる」「つくる」「つかう」がつながるモノづくりの循環、「工藝の森」を提唱。